オグリキャップをもう一度

競馬好きの行政書士が競馬について気ままに書くブログ 馬主申請の代行も行っております

血統でみた皐月賞

土曜日は大雨。泥んこ馬場で、芝は前にいなければ勝てないような状態でした。

明けて晴れの日曜日。路盤改修によって排水がかなり良くなった中山競馬場皐月賞が始まるまでに稍重まで回復しました。

路盤改修以降の皐月賞は、基本的に2分を切るスピード決着なのですが、稍重のときは2分以上かかるタフな決着になっていました。そして、その時勝ったのがステイゴールド系のエポカドーロ(父オルフェーヴル)。路盤改修前とはいえ稍重のときステイゴールド産駒のゴールドシップが勝ったように、小回り中山でタフな馬場になると、機動力と持続力に自信のあるステイゴールド系が強い、というのがありました。

なら今年は唯一のステイゴールド系ヴェルトライゼンデに注目してみたのですが、機動力の良さを活かせず。

結果的に力勝負となった印象を受けました。

 

勝ったのはコントレイル。直線でサリオスとの「無敗のG1馬」対決を制してのもの。正直、自分の想像を上回る強さでした。

ディープインパクト×母父Unbridled's Songは相性のいい組み合わせ。これまでもダノンプラチナなど活躍馬を輩出しているうえに、今年の3歳馬でいえば5頭中4頭が新馬勝ち、2頭が重賞ウイナーという好打率。ポイントはディープインパクトのキレの源であるSir IverとUnbridled's Songのスピードとパワーの源となっているCequillo、Incantationのニアリークロス(Princequillo、mahmoud、Man o' War、Sir gallahad=Margueritate Valois=Bull Dogが共通)にあると思っています。特に、Bull Dogの血が入っていることで、北米的なスピードの持続力を豊富に得ているのだと思われます。

結果的にディープインパクト産駒の欠点である非力さと、Unbridled's Songにやや欠けている俊敏さが補える関係になって、うまくいっている。実際、コントレイルの馬体は筋肉質だけど、ディープらしい俊敏さもありますから。

ただ、切れるし伸びるけど、やや淡白で競り合いに弱い懸念がありました。

それが、サリオスとのたたき合いを制するのだから、想像以上としか言いようがありません。

しかも、外を捲ってのもの。馬場が回復したとはいえ、やはりタフなコンディション。長く脚を使って追い上げたら最後は失速してもよさそうなのに、まったくそんな素振りはありませんでした。

間違いなく東京優駿でも有力馬の筆頭になるでしょう。不安があるとすれば2400mの距離ですかね。ただ。例年のような高速馬場なら持つと思われます。

無敗の二冠馬達成の可能性は高そうです。

 

2着だったサリオスは慎重に上手にレースを進めたと思います。

4角で先頭に並び、やってきたコントレイルと併せて粘り切る。馬場がいいところを走らせることもあって、併せに行った判断自体は間違いではないと思います。しかし、コントレイルが想像以上に強かった。

この馬自身はハーツクライ産駒ですが、どちらかといえば母サロミナの影響が大きい気がします。馬体が大きい割には器用で、ハーツクライのような緩さがない。持続的に伸びる脚はハーツクライ産駒にもありますが、その質がドイツ的な固い感じを受けます。

そういう意味では、結果論ですが、もっと早くに抜け出したほうが良かったと思います。

東京優駿でも有力視されると思いますが、ハーツクライ産駒とはいえ、遺伝子的には短距離型らしいので、そこがどうなるか。むしろ、NHKマイルカップの方がいい結果が出る可能性もあります。