オグリキャップをもう一度

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JBCを振り返る その1・JBCレディスクラシック

ジャスタウェイという種牡馬は評価に悩む。
G1馬も輩出しているし、クラシックで人気になった馬もいる。短距離重賞を勝った馬もいるし、ダートで活躍する馬もいる。
そう書くと、優秀な種牡馬な気がする。
ただ、「何か思っていたのと違う」という感じがあるのも事実だ。証拠に、種付け料も種付け頭数も減少している。世代別のリーディング順位も下降傾向である。アーニングインデックスも格別いいわけではない。

思っていたのとは違う。けど、意外と幅広いタイプを出す。
そのことが、つかみどころのなさを感じてしまうのだろう。
適性がわかりにくいから、配合しても産駒のイメージがつかない。
けど、ハマった条件を見つけたら、活躍する。
そう考えると、なるほどWild Againの血だな、と思ってしまう。

 

JBCレディスクラシックを勝ったのは、ジャスタウェイ産駒のテオレーマだった。
もともと末脚には定評があった。けど、勝ち味に遅かったというのは、父ジャスタウェイを彷彿とさせる。
父と違うのは、ダートを主戦としていること。
Wild Againの血もあってか、ジャスタウェイは晩成気味のダート馬を出しつつある。

といっても、ジャスタウェイは芝の短距離馬も多く出しているのだから、父方だけで説明するのも難しい。そもそも特徴を説明するのが難しいのが、種牡馬ジャスタウェイなのだから。
ということで、母方を見てみると、5代前の母にVictorian Queenという名がある。カナダで重賞を12勝、アメリカの重賞でも好走した名牝であり、ジャッジアンジェルーチの母でもある。
ジャッジアンジェルーチは社台グループが導入した中で失敗した種牡馬という評価が多かった。その近辺で導入したトニービンサンデーサイレンスが大活躍し、ジャッジアンジェルーチの配合相手の質も両馬と同じか、トニービンと比べたら高いと言われていた中で、活躍馬を全くと言っていいほど出せなかったのだから、しょうがない。
ただ、母の父としてアジュディミツオーなど走るのが出てきたうえ、キタサンブラックが登場し、母方に入れば走る仔を出すという評価も見られるようになった。
そんなジャッジアンジェルーチを出したVictorian Queenは、他にもブルーグラスSを勝ったウォーやジョンヘンリーハンデを勝ったピースなどを輩出したうえ、Teofiloの曾祖母になり、名牝系にもなった。基本的にはダートで活躍するパワフルな能力を伝えやすい傾向にある。
そのパワフルさがテオレーマのダート適性にも受け継がれたのかもしれない。
名牝系の能力を受け継ぐ走りで見事にダート女王に輝いたテオレーマ。今後の走りも、繁殖としても、楽しみである。