オグリキャップをもう一度

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素質開花で母娘制覇 ~ロジータ記念~

応援していた馬の仔がデビューすると、嬉しくなる。そういう時に、競馬ってやはりブラッドスポーツなんだな、と感じる。

牡馬の場合、種牡馬になるのは難しい。ただ、種牡馬になれば、年に数頭、多ければ100頭以上の仔を残すことができる。もちろん、生存競争は激しいが。
対し、牝馬は年に1頭しか残せない(双子が生まれる場合もたまにあるが、かなりの例外事例)。そのため、牝系を遺すというのは意外に大変なことなのだ。

 

イカヨソウという牝馬がいた。
母がマチカネヤマザクラからサクラにまつわる名前が付けられた同馬は、桜花賞こそ敗れたものの、道営・南関東で重賞6勝と、見事に咲き誇る活躍を見せた。
桜色のメンコも鮮やかで、名前とともにファンも多い馬であった。

その初仔が、カイカセンゲン。
大井でデビューし、連勝。母同様の活躍を、母が果たせなかった桜花賞制覇を、と期待された。
ただ、その後は気性面の問題もあって、レースに集中できないケースが多くみられた。
能力はあるはずなのに。もどかしい日々が続いた。
それでも、年明けの東京プリンセス賞で5着。夏を越してルドベキア特別で2着。徐々に気性面も改善されてきた。
そして迎えたロジータ記念パドックでの歩みは堂々としたもので、馬体もマイナス10キロとは思えないほど張りのあるものだった。
スタートこそ遅れたものの、道中早めに上がり、直線で力強くかわしての勝利。期待された馬が見事に開花した瞬間だった。
まさに、名前のとおりのカイカセンゲン。
そして、母カイカヨソウもロジータ記念を勝っており、この勝利は母娘制覇ともなった。

イカヨソウの仔は日曜日にカイカノキセキが福島2歳Sに出走する。
レコード勝ちでデビューし、函館2歳Sでも2着だった実績を考えれば、ここは必勝態勢といえる。
こちらも母のような名牝となる可能性は十分。
桜花賞で咲き誇る開花の軌跡を、奇跡を見たい気もする。

話をロジータ記念に戻そう。
ご存じロジータ川崎競馬が生んだ名牝。繁殖としても仔としてカネツフルーヴ、孫としてレギュラーメンバーなどを出した優れた馬であった。
ロジータ記念を勝ったカイカヨソウとカイカセンゲンの母娘も、ロジータのような名牝系となったもらいたい。
そして、カイカセンゲンには、同じ勝負服の世界女王に挑戦して勝つというところも見てみたい。