命名されたときからこの結果は決まっていたのかもしれない。
ケラススヴィア。ラテン語で「桜の道」という意味である。見事に桜花賞を逃げ切った。
デビューから重賞2勝を含む4連勝。桜花賞の前哨戦ユングフラウ賞こそ2着に敗れたが、前に行ってはいけないという浦和競馬にしては特殊な馬場で逃げたうえ、2桁増の馬体重ではむしろいい調整となったと見るのが正解だった。
名前の通り桜の道を歩み続け、桜の冠を戴いたといえる。
血統的にはやはりLa Troienne牝系の中でも牝馬の活躍馬が多いSearchingのラインが目を引く。
La Troienneなんてかなり遡る代であり、影響なんてあるわけないと言われればそれまでだが、そうは言っても今なお活躍馬を多く出す牝系である以上、無視はできない。そして、自分はやはりこの牝系を見ると、スピードがありそうだなと思ってしまう。
環境面にも注目したい。
ケラススヴィアの育成はエクワインレーシングが行っているところ、エクワインレーシングとケラススヴィアの馬主である小田オーナーのコンビには東京盃などを勝ったジャスティンがいる。
また、エクワインレーシングと管理する小久保厩舎との間には今年の南関東牡馬クラシックの有力馬であるトランセンデンスもいる。
非常に相性のいい組み合わせなのだ。
今後もエクワインレーシングと小田オーナーや小久保厩舎との組み合わせには注目したい。
4月。街にはきれいに桜が咲き誇る。
桜並木を歩くのは、なんだか気分が明るく楽しくなる。
ケラススヴィア。桜の女王は今後も明るく楽しく、桜の道からプリンセスの道、そして、樫の道へと歩み続けることを期待したい。