先週の競馬はいろいろなことがありました。
平日ですと、モジアナフレイバーが勝った勝島王冠。
土日は、藤田菜七子騎手のJRA重賞初勝利に阪神JF、さらに香港デーでの日本馬の活躍。
書きたいことがたくさん。
時系列的にはモジアナフレイバーから書くべきなんでしょうけど、それは次にでも。
今回は、レシステンシアとアドマイヤマーズという2頭のダイワメジャー産駒について書こうと思います。
12月8日(日)、阪神JFでレシステンシア、香港マイルでアドマイヤマーズと、ダイワメジャー産駒が日本と香港のG1を同日に制するという快挙を成し遂げました。
この2頭に共通しているのが、母がSadler's Wells持ちだという点です。
そもそも、ダイワメジャーはサンデーサイレンス×スカーレットブーケという血統なので、ヴァーミリアンの母スカーレットレディ(父サンデーサイレンス×母スカーレットローズ(スカーレットブーケの全姉))と同じ配合。ヴァーミリアンの父エルコンドルパサーはSadler's Wellsを強調した配合だったので、ならダイワメジャーもSadler's Wells持ちの相手と好相性なのでは、と考えたのです。
ただ、母がSadler's Wells持ちである場合とそうである場合とを比べると、平均した勝率や獲得賞金で大差がなかったというデータが。
これは、おそらく重すぎる、軽快さに欠けるというSadler's Wellsの良くない影響が出すぎたからだと思われます。
実際、レシステンシアとアドマイヤマーズ以外にも母がSadler's Wells持ちであるダイワメジャー産駒で活躍したのがいます。メジャーエンブレムやシゲルピンクダイヤです。
メジャーエンブレムとシゲルピンクダイヤ、そしてレシステンシアには共通点があります。牝馬であること、そして、Danzig持ちであるということです。
DanzigはSadler's Wellsの持つパワフルさを損なうことなく、スピードを増幅させるのことを可能にしているようです。
また、牝馬であることから、Sadler's Wellsの重さよりもしなやかさが出てくるというのも考えられるかもしれません。
そう考えると、阪神芝1600mの阪神JFでレシステンシアが勝ったのは、血統的に当然といえるかもしれません。
アドマイヤマーズに関してはDanzigを持っていません。
ただ、昨年書きましたが、アドマイヤマーズの場合、Haloのクロスによる軽快さがSadler's Wellsの重さを解消しているのだと思われます。
Sadler's Wellsの血は、世界で見たら主流も主流の血統です。しかも、上手に使えば長くパワフルに切れる脚を使える産駒が出るものでもあります。
今後、ただの「切れ」以上が求められるようになったとき、日本でもSadler's Wellsの血がより重要になるのではないでしょうか。
そうなったとき、このあたりの配合はヒントになるかもしれません。